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京都の暮らしと扇子 扇子の用途 2023年11月01日

茶道で使う「お茶扇子」

こんにちは、京扇子の白竹堂です。

享保3年、1718年から京都で扇子屋を営んでおります。

 

旧暦の10月(新暦の11月)は茶道の「炉開(ろびら)き」の季節です。

扇子は茶道にも欠かせないお道具のひとつ。今回は、茶道で使われる「お茶扇子」について、ご紹介したいと思います。

 

新暦では、「炉開き」は10月下旬から12月上旬頃に行われます。「茶人の正月」と言われることもあり、茶道の重要な行事です。炉という茶用の囲炉裏を開いて火を起こし、その年に摘み取られた新茶で新たな年を迎える、という感謝と喜びの日です。新茶が詰まった茶壺の口を開ける事を「口切り」といい、正式な「口切りの茶事」が行われる事もあります。

 

 

茶道において扇子は、挨拶をするときや茶室に入るとき、また茶道のお道具を拝見するときなどに使います。扇子を閉じたまま、自分の膝前に置くことで、自分と相手の「境」を示します。そうすることで、相手への敬意も表現しています。

 

写真は白竹堂オリジナルのお茶扇子「脇彩(わきいろ)」。閉じた際に小紋柄が浮かびあがるよう、扇子の脇に柄を施しました。

 

 

また、こちらの写真は上から「ツボツボ」「千家歴代茶杓型」「葉越の月」です。「ツボツボ」は、三千家(表千家、裏千家、武者小路千家)の替え紋です。「千家歴代茶杓型」は、茶入れから抹茶をすくう「茶杓」の歴代の型を、お家元の名前とともに扇面に記したものです。「葉越の月」は、古来より吉祥樹として用いられる松と、その奥に見える神秘的な月を新年扇子として仕立てたもの。縁起ものです。

(ツボツボ:https://www.hakuchikudo.jp/shopdetail/023000000003/

(千家歴代茶杓型:https://www.hakuchikudo.jp/shopdetail/023000000005/

(葉越の月:https://www.hakuchikudo.jp/shopdetail/023000000012/

 

他にも干支やお花、縁起の良い柄など、さまざまな絵柄を取り揃えておりますので、ぜひオンラインショップや店頭でご覧ください。

 

秋はお茶会も多い季節。京都では、京町家や神社仏閣で、多様なお茶会が開かれています。お気に入りのお茶扇子を持ってお茶会にお出かけするのも京都の楽しみです。

 

白竹堂のお茶扇子:https://www.hakuchikudo.jp/shopbrand/023/O/